ここでは、フィリピンの一般的な国民性について、気づいたことを書こうと思います。
フィリピン人は寛容
フィリピン人、特にセブの人は、外国人や観光客慣れしているせいもあるのか、寛容な面があります。人に気を使ったり、手を差し伸べてくれたり、すぐに仲間に入れてくれたり、フィリピン人はホスピタリティの高い国民であると一般的には知られています。
その一つに、フィエスタ(お祭り)バランガイという地区毎に毎年行われます。フィエスタでは、訪問客を料理などを作って招き、もてなすという習慣があります。訪問客は仲のいいご近所さんに限ったことではなく、その人の友人のまた友人を連れてきたりすることもあります。そのおもてなしをするために、借金をすることもしばしばあるため、フィリピン人は、見栄っぱりという一面もあります。
フィリピン人はその人を傷つけまいと、ついついYESと答えてしまうことがしばしばあります。
強いものに立ち向かうヒーローが好き
以前スペインの弾圧から、フィリピン人を救ったのがホセ・リサール(Jose Rizal)というヒーローです。現在でも1ペソコインの肖像画になっています。
そして、世界タイトル6階級を制覇したボクシング界、最も有名なフィリピン人、"マニー"・パッキャオ(Emmanuel Dapidran Pacquiao)がいます。元々貧しい家庭に育った彼が、世界で活躍する姿は、フィリピン人にとって英雄です。
フィリピンでは、神、神父、警察、政治家、教師、公務員と言われる人たちは、権力があります。民主主義の国と言われるフィリピンですが、実際は自由はほとんどありませんし
、政治的グループで無い限り、そうした権力に対して、逆らうことはしません。例えば、あなたが強盗に襲われたとしても、周りにフィリピン人がいたとして、自分の身を守るためには助けてくれませんので、ご注意下さい。
フィリピン独特の時間感覚
フィリピンにはフィリピン独特の時間の感覚があります。それがフィリピン・タイムと呼ばれます。フィリピンで待ち合わせをすると、約束の時刻から約1時間〜2時間程度、遅れてやってくることから、そう呼ばれます。フィリピン人は約束の時間に行っても、誰も居ないことを信じているので、遅れて集合しますが本人たちは遅れているという自覚がありません。
また、役所や学校などにお昼にいってはいけません。閉まっています。昼食休憩のためのランチ・アワーが1時間ほど、もうけられています。
ショッピングモールのレジでは、長い時間待たされることもしばしばあります。そのため、せっかちな日本人からすると、フィリピン人はのろまというイメージを持つ方も少なくありませんが、実際のところはそうではないと私は思います。合理的な考えを持つフィリピン人が多いためです。例えば、レジのケースで言えば、本人がいくら頑張って仕事をしたところで、給料があがることはありません。給料は歩合性ではないので、作業を素早くすればするほど、自分の仕事が増えるのでやらないという考えだそうです。ですから実際はもの凄く速くできるにも関わらず、敢えてやらない、というのです。これをフィリピン人は怠惰(Lazy)だということをフィリピン人はよく口にします。
しかし、マニラや、セブなどの都市部オフィスなどではフィリピン・タイムは通用しないことが多いです。
カラオケやダンスが好きなフィリピン人
フィリピンの方の多くはカラオケや踊ることが大好きです。町中でも店員さんが歌を歌っていたり、KTVと言われるカラオケ・バーや、カラオケの機械を自宅に買ってしまったりする人もいるくらいです。騒音が近所迷惑かと思われますが、そこはフィリピンですからある程度許されてしまいます。
「Filipino Got Talent」という海外の番組のフィリピンに上陸しました。これはフィリピン人の一般人が応募し、人前で自分の持っているタレント(特技)を披露する番組です。審査員に認められば勝ち抜いて行き、デビューするといったものですが、すでに数人はシンガーとしてデビューしています。
「Pussy Cat Dolls」のNicoleや、「Black Eyed Peas」の、Apl.de.ap、Bruno Marsなどのフィリピンをルーツに持つ世界的シンガーや、チャリスなどのようにオーディションから有名になる人たちも多く存在します。
そしてダンスは、ストリートダンスから、伝統的なダンスまでも幅広く存在し、国民の間で深く文化として浸透していることがわかります。
数学の苦手なフィリピン人
もちろん全てのフィリピン人にあてはまりませんが、数学が苦手な人は多くいます。関数などでは頭を悩ませる大学生も多いです。大学生などが数学が苦手だという原因の一つは、フィリピンには沢山の数字が存在するからでしょうか。フィリピン語の数字、セブアノ語の数字、スペイン語の数字、英語の数字と用途に応じて、別々の呼び方があるのです。授業は母国語のフィリピン語を使わず、全て英語の数字を使って解いています。
大学生が数学が苦手だという一方で、ジプニーという公共バスに乗って働いている小学生低学年くらいの男の子たちがいます。乗客から料金を徴収し、オツリをすぐに計算をするのですが、とても速いので驚きます。そして観光客を相手にするような人では、頭の回転も、計算の速いフィリピン人もいます。ですから環境によって数学の出来、不出来がでてくるようです。
身だしなみのエチケット
フィリピンでは清潔な格好をしている人が多いことがあります。男性はぱりっとしたシャツやポロシャツを好み、髪は刈り上げるように短く切り、女性は髪を結び、暑いのにも関わらずジーンズをはくといったものです。
それもフィリピンでは毎週日曜日に、多くの家族が教会を訪れます。教会ではサンダル、肌の露出の多い格好などは禁止されているため、教会に行くときは清潔な格好をして行きます。
そしてショッピングモールにいけば、それははっきりわかります。小綺麗な服装をして出かけていきますし、そして店員さんの態度はお客の身なりによって変わってもきます。とても暑い国ですが、場所をわきまえた服装を心がけているのがフィリピン人です。
しかしそうかと思えば、上半身は裸で近所で話をしたり、ラフな格好をする人も中にはいるのです。そして世代が新しくなってくるにしたがって、少しずつですが変化もしてきました。
男性と女性に関して
フィリピンは恋愛に関しては、保守的な考えかたを持つ人が少なくありません。通常では男女がつき合う前には、コートシップがあります。コートシップとは、いわゆる保留期間で、告白してからつき合うまでに1年〜2年ほどかかります。それでようやくカップルになります。
そのせいかわかりませんが、フィリピンの男性は女性をとても大切に扱います。頻繁に電話したりメールしたり、常にレディファーストのもてなしを男性から受けることができます。結婚するまでは女性はヴァージンを守るというのもキリスト教の考えが浸透したフィリピンでは一般的なことですから、結婚前に同棲することは普通ありません。恋人同士ですが、健全な付き合いをしている人が多いことが特徴的です。携帯やTXT、フェイスブックなどで頻繁にチャットしたりするのも、フィリピン人らしいです。
しかしながらフィリピンでも若い世代の妊娠なども増えているようです。コートシップなしで、お酒の勢いで・・・なんてことも増えてきているので、そうそう日本とも変わらなくなってきているようです。
フィリピンでは、離婚をするにも弁護士さんを通じて、多額のお金がかかるので一般的ではありません。ですから離婚をせずに籍を入れたまま他の男性と住んでいることもあるようです。
フィリピンの女性は愛情深い故に、嫉妬深いなどといわれることがあります。喧嘩をすればモノが飛んできたり、男女のトラブルによって刺されたり(笑)などもよくある話です。フィリピンでは過去に女性が大統領になるなど、女性の社会地位が比較的高く、自己主張の強い女性が多いことも特徴にあります。中でも長女であれば人一倍家族を守ろうとするが故の強さは、顕著にみられます。
強い絆で結ばれる家族
フィリピン人は自分の家族をもっとも大切にします。日本のような核家族は都市部であっても見かけることはなかなか難しいので、2世帯、3世帯が一つ屋根の下に住む事も普通です。クリスマス、フィエスタなどのお祭り、ニューイヤー、ホーリーウィーク、日曜日のミサ、サマーバケーションなど、血縁関係にある親兄弟、いとこ、義理の両親、その子供などが、一緒に集まる場面が多くあるのです。
子供が親の面倒をみる
リサーチなどで発見したのは、親が子供の面倒をみるのは学生までで、子供が働きだすと、子供が親を養い、親は定年前にリタイアすることが多くみられました。
目上の方を敬うのがフィリピン人の性格です。ホスピタリティの高いフィリピン人は、ケアギバーや看護士が多く、フィリピン国外で働く人も多いです。
海外へ出稼ぎにいくOFW
photo by: Mackybaka http://mackyramirez.wordpress.com/ |
現在、※約1200万人のフィリピン人がフィリピン国外で働いています。その人たちのことをOFW (Overseas Filipino Workers)と呼びます。これは他の国に比べても多いレベルです。そのフィリピン人たちも、クリスマスから年末にはフィリピンへ帰国し、家族と共に過ごすために帰国ラッシュが起きるのです。
働き先は、中東UAE(アブダビ、ドバイ)、香港、シンガポール、カナダ、アメリカ、オーストラリア、日本などです。
出稼ぎに行く理由は、単純に経済的な理由からです。フィリピンで働くよりも国外の給料や待遇の良さを求め出稼ぎに行きます。そのため海外からの送金は、家族を支え、そしてフィリピンという国を支えているとも言われています。
※フィリピンの総人口は2009年で約9200万人
以上、フィリピン人の一般的な性格について、まとめてみました。
ローカルなフィリピン人と仲良くなるには、英語ではなく、現地の言葉を覚えて話すこと、彼らの文化を理解し、尊重することが重要です。
フィリピン人は怠惰(Lazy)だと思います。仕事が、勉強がすんでからではなく、やりたいことがこころに浮かんだときやりたいことをやりますから。幼児を甘やかすので克己心がありません。欲望、本能のままに行動しますね。パーティー、フェスタの準備などは全一致協力、欲望のベクトルが合っているから。
返信削除これは植民地支配には好都合でしょう。単純労働にはもってこいです。反抗、反乱の心配がありません。歩合制を導入すると権利意識が芽生えると考えているのでしょう。
小生も、フィリピンとは、20年以上のつきあいがあります。
返信削除あれだけ熱いと、本能に忠実になってしまわざるえないと考えます。
コートシップは、むかしのはなしで、かなりセックスの面では、
日本に似ている側面もでてきていると思います。
周作さんのいわれることは、正しくて、フィリピン人に、
自律的な才能を持たせること自体が、不可能です。